帰りの車の中でずっと黙ってた潤兄。

やっぱり仕事で疲れてるんだよねー
だから無理しなくても良かったのに


「潤にぃ、着いたよ」

「あぁ、さんきゅ」

「じゃあゆっくり休んでね」


休まないと疲れって取れないしね。
潤兄だって十分いい年なんだし。


「桃。明日気をつけて行ってこいよ。……色々とな」

「あ、うん。ありがと」


色々とって、車の運転とか?

潤兄、何か含みのある言い方だったけど、まぁいいか。
そういう言い方最近よくするし、何それって言っても答えてくれないし。

いつもそのあと説教みたいな感じで言われて、最終的には言いくるめられて終わる。
だから潤兄には逆らわない事にしてる。

昔からそういうところあったけど、ますます酷くなったみたい。

これがきっと世で最近ちやほやされてる「オレ様」タイプ。
顔がいいだけで、そういう発言も許されちゃうのってどうなの?



潤兄をマンションの前で降ろして自宅に向かう。

時刻はもうすぐ十一時。
お風呂とか明日の準備とか、段取りもう全部めちゃくちゃ。

ゲームにログインすればなんだかんだで結局いつも一時間ぐらいはいるし。
イベントも終わってるから別に今日はいいかな。



結局すべての事を終えて布団に入ったのは二時。
八時に迎えに来るってメールに書いてあったから、六時には起きたいところ。
今すぐ眠れたとしても、睡眠時間四時間か。


いや、ともかく今は寝る事だけを考えよう。


はぁ。デートかぁ。
うわ。今更ながら緊張してきたっ