私は瀬口先輩と別れた後、生徒会室に向かう。
完璧周りを敵に回してしまったと少し反省する。
あの人には少し言い過ぎた自覚はあるんだもの。

自分だって何も出来てないのに、
相手に偉そうに言ったりして最低だ。

ジリジリと痛む頬に手を当てる。
彼女はこの痛みより、きっと心が痛かっただろう。

ただ見守る事を続けて、その人に憧れを好意を持ったのに、近づけないもどかしさ、悲しさが彼女らにはきっとあるのだから。


生徒会室に着けば一番に皮肉を言われムスッとする。

 「ちゃんと来ましたね」

ちゃんと仕事するために来るわよ。
まぁ、口には出さないけどね。

 「おはようございます。先輩方」

中に居たのは副会長と会長のみ。

正直どちらも苦手だ。
副会長は眼鏡が邪魔で瞳が見えず何を考えているのか分からない。
会長はとにかく性格が悪い。

 「…それどうした」

今度は会長が少々声を低くして言う。
視線の先は私の頬。
あれだけの音がしたんだし、腫れるのは当然か…

会長の言葉に白を切る。
会長には関係ないことだしね。