着いたのは学校からすぐ側にある駐車場
そして、隼人は一台のバイクに近付いた
「ほらよ」
急に渡されたのはヘルメット
隼人は当たり前の様にエンジンをかける
「ねぇ、このバイクは??」
「俺のバイク。かっけーだろ」
俺の…………バイク…………………
俺の……って
「隼人っていつの間にバイクの免許なんか取ってたの???」
「16になって直ぐ免許取りに行ったんだよ」
「全然知らなかった…」
「そりゃ、そうだ。言ってねーもん」
笑いながら、さも当たり前かのように言う隼人に何だかちょっと寂しさを覚えた
ーーーー知ってるようで知らない事あるんだな
昔は何でもお互い言い合ってたんだけど……
何となくヘコんでいると
「運転上手くなってから言うつもりだったんだよ」
「えっ?」
「下手くそな運転見せられるかっつーの」
「それって…………ぷっ」
耳を真っ赤にしてる隼人を見て大笑い
だって、何か………可愛い
さっきまでヘコんでたのに、隼人の言葉ですっかり元気を取り戻した私
「うっせーな。下手くそだと、どーせお前バカにするだろーが!!」
「うん。したした〜!あはははっ」
「くっそ。言わなきゃ良かった。…んな事より早くそれ付けて乗れっつーの」
「あははは。それじゃ〜!上手くなった隼人君の運転、お手並み拝見しますか!!!」
「てめー、バカにしやがって」
ヘルメットを付けて耳まで赤くなってる隼人の後ろに飛び乗った
