「高城さんの目が綺麗だったから、もっと近くで見たいなって思って……」

「……綺麗?私の目が?」


何を可笑しなことを言っているんだ、コイツは。

綺麗なんて、一度も言われたことないし……


「こうして黙っていれば可愛いのにね」

「ひと言多いのよ、あんた!」


さっきまでドキドキしていた自分が馬鹿みたいだ。


「あ~あ、いつもの高城さんに戻っちゃった」


窓の方へと戻り、開けた窓を閉める。


「でも俺は嫌いじゃないよ」


は?“嫌いじゃない”……?


「それってどういう意――…」


“キーンコーンカーンコーン”


「あ、チャイム……戻らないと1限始まっちゃうよ」


篠宮くんはフッと鼻で笑い背を向けると


「プレゼント、待ってるから」


そう言ってドアを出て行った。