「…いってーな」 そのまま仰向けに寝転がる。 空から1粒の雨が降ってきた。 最初は、一つ一つの雨音が聞こえていたが次第に激しくなった。 ザーーーーッ とアスファルトに雨の音が響く。 淀んだ夜の空を見た。 あいつは、こんな空を見る世界は似合わない。 あいつはずっと笑ってなきゃダメなんだ。 雨に打たれながら そう心の中で繰り返した。 【第3章へ続く】