父は私が生まれてすぐに亡くなったらしい。その理由を聞く前に母まで亡くなってしまった。もともと、2人は駆け落ちだったらしく親戚も私たちの引取りを拒否。そうして、施設行きになった訳だ。
でも、悲しいなんて思ったことは一回もなかった。施設長の美夜子さんは本当のお母さんのように優しく時には叱ってくれ、小学生の時は授業参観にまで来てくれた。それに、施設には同年代の子は居なかったけれど、妹や弟みたいな子や私の次に大きい小学4年生で同室の「ゆっこ」みんなとも出会えた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…