ハルジオンが咲く頃に。【第2章まで更新中】




「夕飯買ってくるから、荷物片付けてな。夕飯何がいい?」




「…ハンバーガー」



「那月、ハンバーガーって…」




そう呆れながらも、兄はハンバーガーを買いに行った。


私も流石に夜にファストフードは、食べるの抵抗あるよ?


でも、なんか贅沢しすぎてるみたいで何度も食べてるハンバーガーが無性に食べたくなったのだ。



「よし…」



荷物片付けよう。




と言っても、持ってきているのはスーツケース1つに、小さい頃からしていた剣道の服や竹刀だけだ。




すぐに終わりそう…。





そう思いながら、持ってきた数少ない服をハンガーにかけてクローゼットにいれ…





「!?!?」





クローゼットの中には既に服がかけられていた。




言うまでもなく私が買ったものではない。





多分。





『桐生さん』だ…。






部屋も買ってもらって、部屋のベットや服まで……。






すごい嬉しいけど、私なんかがこんなに良くしてもらっていいのかな…。





そう思いながら私は、クローゼットの一番端に自分の持ってきた服を掛けた。