「もうおなかいっぱいなの」
「みんな甘やかしはりますなぁ。この子のお腹はちきれますやろ」
綾芽グッジョブ。
美味しいのに、美味しいのにっ!
あー恨めしい、この小さい体と小さい胃袋。
「もうお腹いっぱい?」
「いっぱーい」
ん? 今の声、誰の声?
声がした方を振り向くと
「ふおぉっ!」
子供が大好きどでかいパフェではないですかっ!
色んな味のアイスにフルーツ、クリームにコーンフレーク。
ちゃんとポッキーもどきも刺さってる!
子供扱いバンザイ! 子供扱い最高!
「せっかく君のために作ったんだけどなー」
「……じゅる」
コック服を着た私とそう変わらないだろう歳に見える男の子が、お店で見るような大きな器に入ったパフェを持って立っていた。
自分が作った料理には絶対の自信があるのか、その顔は、目は、このパフェ美味しそうでしょ? と私に訴えかけている。



