だから、教えて欲しいのに。
こんな時でも会長の目は冷静そのもので、私ばかりが必死で。
ずっと見つめていたその目を逸らせば、ずっと触れていた親指が私の頬をすりすりと撫でた。
「なんでかは正直俺にも分かんないけど。なんかこいつならいっかな〜って思ったんだと思う」
「……え?」
返ってきたのはいかにも会長らしい、ちょっと適当な言葉だった。
「……なんか自分で聞いておいてにやけるのきもいですね、すみません」
こんなことで機嫌が良くなる私は本当にちょろい、ちょろすぎる。
わかってますとも。
だけど、私ならいいかもって本当に思ってくれたなら、それはやっぱり嬉しいから。

