「おはよ〜」

「えっ桃杏、今日起きるの早くね?」

「こら、早くね?じゃなくて早くない?でしょ。おはよう桃杏」


目の前では弟の廉とお母さんがいつもの光景を繰り広げている。


「だっていつも時間ギリギリじゃん」

「もう、廉だってたまに遅刻しそうになるくせに〜」


椅子に座りながら隣の廉と言い合いをするのも、そんな私たちを苦笑しながらお母さんが見守っているのも、いつもの事。