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「…どうしたら…出来る様になります…かね…?」



俯きがちで目を潤ませながら、彼女はそう言う。

最初に思っていたのとは違う。

大丈夫です、をビシッと言って心を表に出さない堅いタイプの子だと思っていた。

でも違って、決して人をけなすことなく、自分自身が変わらなければいけないことをわかりきっている。

「どうしたら出来るか」を俺は問われたままになって、彼女の表情に見とれていた。

考えていた。

俺はその問いにどう応えるべきかわからなかった。

やっぱり人を見た目だけで決め付けたら、あかんな。

この子も新人やん。

どんな顔しとっても新人。

平気そうにしとっても、やっぱり助けの手ぇ差しのべたらなあかん。

そう思ったんやんな。



「努力次第ですよね…、やっぱり」



この子はなんて弱々しくも笑ったりするんやろう。



「頑張ります」



気が付けば、その子はもうパソコンと再び向き合って、また格闘を始めていた。