内実コンブリオ


何故か、今、この場の空気が辛く感じる。

呼吸を制限されているような苦しさ。

すると、栗山くんが自信無さげに、声を発した。



「今、俺、告られた…?」



信じられなかった。

伝わっていない?茶化される?

こんなにも勇気を出していったのに。

つい先程までの辛い空気とは、また違う。

一度に悲しくなって、涙が滲んだ。



「ね、華さん」



名前を呼ばれ、とても恐くなって、ゆっくりと顔を上げる。

自分は決して大きいとは言えない己の目を、このときばかりは見開いた。

真っ赤な顔で、控えめに口角を上げ、栗山くんは微笑んでいた。

耳まで赤く染め上げて。
  


「こっち見てよ」



その栗山くんの表情を見て、ここでようやく理解した。

さっきのは、突き放されたんじゃない。

またいつもの、自分の早とちり。