「え、何が…?」
栗山くんは、ポカーンと呆けている。
「…あの、本当に、ずっと謝りたかったことがあって。昔…中学のとき、ずっと嫌な感じの態度をとって、ごめんね」
きっと、忘れてしまっているだろう。
そんな些細なことなんて。
自分の言葉を聞いて、尚更、不思議そうにする栗山くんは自分を見たり、考え込んだりする。
これは「別にお前のこと、言うほど見てなかったぞ」ということなのだろうか。
自分は冷や冷やしつつも、次の言葉を探そうとした。
すると、栗山くんはようやく自分に目の焦点を合わせ、言う。
「あの頃、喋らなかったのって、俺にだけ?」
「う、ううん。そう言われると、感じ悪くしてたのは、みんなに対してで…」
思わず、どもってしまう。
すると、正面からため息が聞こえてきた。



