「じゃあ、ソックスとアンダーシャツ、見に行ってもいい?」
ショッピングモールに着くなり、栗山くんは言った。
「うん。紳士もの売り場?」
ごく普通に自分が尋ねると、栗山くんは吹き出す。
「あはは!さっすが、華さん」
栗山くんはお腹を抱えて、大笑いをしている。
自分は理解が追いつかず、おどおどしてしまう。
涙を人差し指で拭った栗山くんは、まだ笑っている。
そして、どうにも止まらないらしく、そのまま話し出した。
「はぁ…ふぅ。野球の!スポーツ用だよ」
「ごめん。知らなかったんだもん」
「ははっ、いいよ、いいよ。はぁ、華さん最高。さすがに男物の下着売り場に、女の子は連れていかないから」
そう言う栗山くんは、まだまだ笑いが込み上げてくるようだ。
自分は、少し拗ねる表情をつくってみた。
「そんなに笑う?」
「うん、笑う」
息を切らすほど、笑っていた栗山くんが深く息を吸い、呼吸を整える。



