あいつは確か、後ろから5番目。

自分がいつも怖いもの見たさで何か行動することを、自分の中ではいつも好奇心と呼んでいる。

『足は遅いけど、良かった』



「ふっ、何や、それ」



今だからこそ、笑える。

これが本心なのか、そんなことは何だかどうでも良くて。

水川でさえ、手を使って、頭を回して書いてくれていた。

他の人たちのコメントにも、否定的な言葉は一つも無かった。

教師の目があるから、という偽善かもしれない。

もちろん、幾人かは偽善だったろう。

それでも。

自然と込み上げて来るものがあった。

ああ、悪いことをしていたのは、自分だった。

みんなが大人びていて、自分がつまらない見栄を張り続けていた。

これは、自己嫌悪なんかじゃない。

ただの後悔に近い。