「よし、着いたよ!こっから歩くでぇっ!!」

「えー!」



恥ずかしい。

訳もわからず、叫んでしまった。

もう着いてしまったのか、という驚きと、心の準備、もしくは頭の整理が出来ていない、という焦りからかもしれない。

もう何がなんだか。

もう、どうにでもしてしまおう。

先に車から降りた森緒ちゃんが、助手席のドアを開ける。

そこから、自分の腕を掴む。

そして、引きずり出そうとしている。

そんな時に、以上で呟いていたことを思っていたのだ。







第3章*第11話に続く。