「しかし、本当に言ったら、あかん言葉やったよんなぁ…
大嫌いとか…最低とか…」

「…うん」  



ふと、自分が昔、ある人に言った言葉を、情景を思い出した。

何故か、いつまで経っても頭に残っている、それも鮮明に。



『最低ね…』



悔しいくらいに覚えている。

言ってはいけない理由なんて、ただ単純で。

でも、わかっていても、我慢が利かないのが、人間だ。

もっと後先を考えて、行動しろ。話をしろ。

子どもの頃、学校の先生や親、当時の友人にも言われた。

そんなことを言われたって、人間には感情がある。

どんなことがあっても、いざという時には、感情が先走るものだ。

しかも常に、こう言ったら、この後こうなるはず…だから、こう言おう!しよう!なんて、考えていたら、しんど過ぎる。

自分の中で、後先を考えるということは、大体そういうことだ。

かなり、大袈裟に言ってしまったが、そう感じている。

しかし、そうは言っても、仕事の場合は別だ。

後に起こることを、ちゃんと見ようとはする、けど出来ない。

それが出来ている人たちを見ていると、エスパーか、占い師か何かなのかと思うことが度々ある。

先にある結末を見ながら、行動するだなんて、そんなことは難しい。

自分の頭が人より弱い事なんてのも、わかりきったことだ。

それでもなかなか難しい。

それなりの場数を踏めば、出来るようになるのだろう。

そう、これからだ。

今は「まだ」出来ない。

「まだ」は自分自身の中での経験次第で、何とでもなる。