真上にある太陽が、自分の気を急かしている。

頭に染み付いて仕様がないはずの場所、天川中学校グラウンド。

何故か今、ここに立っている。

忘れもしない感覚だ。

空気中を漂う不愉快な感覚と、吐き気をもよおすこの感じ。

それなのに、それらを気にする様な素振りを一切、見せない自分に違和感を覚えた。

どうして、当時と変わらず、当たり前の様にその風景に馴染んでいるのか。

もしかして、この場において可笑しいのは、自分の方なのか。

だって、中学校はとっくに卒業したはずで、すっかり大人になった水川とも再会してしまった。

それとも、今までが夢で地獄がまだ続いている?