ある日放課後の、部活の最中にふっと校舎を見上げると
図書室に彼女の姿が見えた。

俺の視力はすこぶるいいので、わかったのだが。


彼女はグラウンドを見つめて微笑んでいた。

その顔を見てどす黒い感情に襲われる。

彼女の目線の先にはきっと彼女の想い人がいるとその顔を見て悟ってしまったから。

それからというもの、毎回部活のたびに図書室付近を確認するのが日課になった。