基本ほぼ家で仕事をしていて会議はごく稀
仕事のお手伝いをしながら二人で過ごした
男性と二人だけの生活は人生初で新鮮だったけど、気を遣う事も多かったけど楽しかった。



休みの日は一緒に出掛けたり、家では二人でテレビをみたりした
初めて心から幸せを感じられたような気がした
これが幸せだという感情なのかと実感出来た。
幸せは人と共有するもんなんだと初めて知った。

彼が連れて行ってくれる所はどこもかしこも行ったことがなかった
一緒に過ごすようになって幸せだと想えることが多くなったけど、それと同時に住む世界が違うという価値観の相違にもぶつかった

彼の普通と私の普通は当然違う
それは誰にでもある事で普通だと思うけど、私達は違いすぎた
育った環境も与えられてきた事もスキルも全て
その相違に自分が釣り合わないと感じ情けなくなった。
徐々に彼の傍に居ていいのか分からなくなった

一番嫌だったのは彼の友人に会う事。
たまに町で会い、ご挨拶をする時にいつも思う。釣り合ってない、並んで歩いたらいけないと。。。
彼の友人はみんな美しかった。比べても仕方なんだけど、、、比べずにはいられなかった。
彼に聴こえない様にウザい、釣り合わない、どっかに行け、と言われたこともあった
みんな彼の事を狙っている。手に取るように分かった
気に入られようと必死なのも、、、。
当の本人は気づいているのかどうなのか分からないけど……。


一日一日過ごす中次第に私の心を闇が支配する
やっと光が差したのに………彼のおかげで照らして貰えたのに………
日は落ち、太陽はなくなり…、闇が私の心を覆った

一度落ちかけた気持ちを自分の力で戻すことは容易ではなかった。
町を歩けばみんなが自分の悪口を言っているような感覚に陥った
そんな事はないことは重々承知なんだけど……、、、


「最近どうした?元気ないぞ」
「そんなことないよー」

そんなことあるけど言えない。
大切な友人の事悪く言われるのって誰だって嫌だろうし、いい気分しないと思うから
それに自分が一番わかっている
釣り合ってないことくらい。
周りの知らない誰かに言われなくても分かってる


「もし何かあるんだったら何時でもいいな?」
「うん、何時も気にかけてくれてありがとう」