そして、放課後ーーー



「千尋くん、早く行こう♪」


「わかったから。手離してくれない?
ひな子さん……」



早くいきたくて、いきたくて
流行る気持ちを押さえきれない私は千尋くんの手をぎゅうっ……と握った



千尋くんはさっきと同様に顔が赤い。


「いいじゃない。昔よく、手繋いだりしてたでしょ?」


「今はおっきくなっただろうが!あ、ひな子はおっきくなってねーか。」



むっ……


ひどいな。


「ったく、行くぞ。」


「はーいっ♪」



少しずつ……落ち込みから解放
されようとしていたわたし。



だけど、千尋くんと手を繋ぎながら
帰っているところを矢吹くんが
見ていたなんて全く気づかなかった