翌朝、お互いバタバタと会社へ行く準備をして出掛けた。

ゆっくりと朝ご飯の予定が心地好くて寝過ごした。

慌てて用意をして出掛けた。


「おはようございます。」

「おっ、ギリギリだな。」

「寝過ごしました。」


息の上がる私を渡部さんがニヤリと見ているが無視に限る。

変な突っ込みが来そうだ。


「今日、最後の会議だな。」

「はい。」

「プロジェクトも終わりだな。」


渡部さんの言葉に寂しさが募る。

仕事に関して尊敬もしていたし、気軽に話せる人だったから尚更寂しい。


「あっ、青山、言い忘れ。」

「何ですか?」

「次のプロジェクトも俺の部下に決定した。」

「えっ?」


驚きに渡部さんを見た。

ニヤリとする渡部さんに唖然と言葉を失う。


「嬉しいか?俺の部下のままらしい。」

「本当に?」

「ああ。昨日の夜、社長にお願いされた。」


信じられない。

父が考えを変えるなんて思いもしなかった。


「今年も宜しくな、青山。」


暫く、唖然と渡部さんを見つめていた。