「それにしても、金髪が嫌いなんか?自分。」 急に話をふられる。 嫌い、苦手だ。 橘さんはあの人じゃないってわかってても身構えてしまう。 『..コクン...』 私が頷くと、 「ほんなら、金髪やめよか?」 え? 私が困った顔で見ているのに気づいたのか橘さんは笑って自分の髪を触る。 「わし、地毛隠すために染めてるんや。しかもお湯で流せばすぐとれてまうやつな。」 そう言って、ちょっと風呂借りるで、と、私の部屋を出ていった。 私とふたりきりになった坂井さん。