顔をあげると
あおの手が私にのびてきている。

つ、捕まるっ!

ガラガラガラッ!

「あ、碧いたー!あのさ、あいつらの事なんだけど.....さ..あれ?みぃ?一緒にお風呂入ってたの?碧ずるいーー」


依があおを探してきたらしい。

「チッ...尊、後で聞かせてもらうからな。」

そう言って、あおは風呂場から出ていった。

助かった.....
今回は依に感謝だな。
でも、もう隠せない。

私は深い溜め息をはき、湯壺の中でうずくまる。
そっと、自分の背中にある刻印に指を滑らせ、これからのことを考える。