北海道から、北方領土の島々の横を通りながら、ガンスロンはアラスカルートで、アメリカを目指す。
潤一郎は、数十年ぶりに見る島々に、敬礼した。
印を得たガンスロンも通常兵器が、通用しない。
(今なら……守れた)
潤一郎は、北方領土の島々が見えなくなるまで、敬礼をやめなかった。
鮫がいるニューヨーク沖合いに行く前に、ガンスロンはアメリカ軍から、給油を受けていた。
下半身の円盤に、チューブを取り付け、石油を入れていた。
「ガンスロンって…石油で動くんだ」
感心したように言う真由に、モニターの中の潤一郎が笑った。
「そんなわけないだろ?貰えるものは、もらうだけだ」
「嘘も方便よ」
まどかは、ガンスロンのコントローラでもある端末に、データを打ち込んでいた。
鮫との対決で、考えられるパターンと、対処方法をシミュレーションしていた。
「こっからが、本場じゃ」
潤一郎は、ガンスロンの横に停まっている米軍の空母を、見下ろした。
「フン」
鼻を鳴らすと、真由に言った。
「我々は、飛行艇に移動し、そこからガンスロンに指示を出す」
ガンスロンの下半身である円盤内部に搭載された小型の飛行艇が、空に浮かび上がった。
勿論、飛行艇もガンスロンの一部と、認識されている。
石油だけでなく、ミサイルも補充を受け、ガンスロンは一路、ニューヨーク沖合いを目指す。
「真由!気を引き締めろ!」
潤一郎達を乗せた飛行艇は、ガンスロンよりも上空を飛ぶ。
「お祖父様!」
隣で、コントローラに指を走らせていたまどかは、顔を上げた。
「向こうから…来たようです」
まどかの言葉が終わらない内に、給油を済ました空母が激しく揺れ…真っ二つに折れた。
「ガンスロン!上昇!」
回転を止めていた下半身の円盤が回り、ガンスロンは空中に浮かび上がった。
と同時に、折れた空母を覆い尽くす程の、波しぶきが上がり、その中から、ガンスロンに向けて、巨大な口を開けた鮫が、飛び掛かってきた。
「まどか!ミサイル!」
「間に合いません!」
潤一郎は、数十年ぶりに見る島々に、敬礼した。
印を得たガンスロンも通常兵器が、通用しない。
(今なら……守れた)
潤一郎は、北方領土の島々が見えなくなるまで、敬礼をやめなかった。
鮫がいるニューヨーク沖合いに行く前に、ガンスロンはアメリカ軍から、給油を受けていた。
下半身の円盤に、チューブを取り付け、石油を入れていた。
「ガンスロンって…石油で動くんだ」
感心したように言う真由に、モニターの中の潤一郎が笑った。
「そんなわけないだろ?貰えるものは、もらうだけだ」
「嘘も方便よ」
まどかは、ガンスロンのコントローラでもある端末に、データを打ち込んでいた。
鮫との対決で、考えられるパターンと、対処方法をシミュレーションしていた。
「こっからが、本場じゃ」
潤一郎は、ガンスロンの横に停まっている米軍の空母を、見下ろした。
「フン」
鼻を鳴らすと、真由に言った。
「我々は、飛行艇に移動し、そこからガンスロンに指示を出す」
ガンスロンの下半身である円盤内部に搭載された小型の飛行艇が、空に浮かび上がった。
勿論、飛行艇もガンスロンの一部と、認識されている。
石油だけでなく、ミサイルも補充を受け、ガンスロンは一路、ニューヨーク沖合いを目指す。
「真由!気を引き締めろ!」
潤一郎達を乗せた飛行艇は、ガンスロンよりも上空を飛ぶ。
「お祖父様!」
隣で、コントローラに指を走らせていたまどかは、顔を上げた。
「向こうから…来たようです」
まどかの言葉が終わらない内に、給油を済ました空母が激しく揺れ…真っ二つに折れた。
「ガンスロン!上昇!」
回転を止めていた下半身の円盤が回り、ガンスロンは空中に浮かび上がった。
と同時に、折れた空母を覆い尽くす程の、波しぶきが上がり、その中から、ガンスロンに向けて、巨大な口を開けた鮫が、飛び掛かってきた。
「まどか!ミサイル!」
「間に合いません!」


