それを見て閃いた。


弘樹はいつまたあたしを襲ってくるかわからない。


あたしから複製機を奪い返しに来るのは明日かもしれない。


それなら、他の人に守ってもらえばいいんだ。


「大雅、今帰り?」


そう声をかけると「あぁ」と、大雅はそっけなく頷いた。


急いでいたのかもしれない。


「あのさ、大雅って弘樹と仲良い?」


「弘樹?」


突然出された弘樹の名前に大雅は怪訝そうな顔をする。


「まぁ、別に悪くはないけど」


「ちょっと相談に乗ってほしい事があるんだけど、いいかな?」


そう言うと、大雅は時間を気にする素振りを見せながらも、首を縦に振ってくれたのだった。