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家に帰ってからあたしはすぐにパソコンの電源を入れた。


複製機について調べてみるのだ。


最近では3Dプリンターも定着してきているし、そっくりにコピーすることなら可能かもしれない。


けれど、ぬいぐるみのように素材までそのままというわけにはいかないハズだった。


検索して出て来るものは、コンビニや家で目にするコピー機がほとんどだった。


片手サイズでどんなものでも複製してしまう機械なんて、どこにもない。


一通りサイトを確認したあたしは大きく息を吐き出した。


普通に考えれば弘樹の頭がどうかしてしまったのだと思う事が自然だった。


弘樹はぬいぐるみやお金を複製したと思い込んで、あたしに本物をくれたのだ。


でも……万が一、憶が一にでも、弘樹の言っていた事が本当だったとしたら?


そんな気持ちが浮かんできていた。