あたしはその多さに目を見開いた。


「これもその機械で複製した」


「え……?」


弘樹の言葉にあたしは一瞬息を飲んだ。


お金をコピーして使用することは犯罪だ。


そのくらいの知識小学生でもあるはずだ。


「これ、よく見て」


弘樹にそう言われて、あたしは万札を手に取って確認してみた。


手触りは普通のお金と変わらない。


それ所かホログラムや透かしもすべて同じだ。


あたしはマジマジとその1万円札を眺めた。


「これがコピーって嘘でしょう?」


どこからどう見ても本物にしか見えない。