☆☆☆

体が動かされる感覚があった。


誰かに運ばれている?


誰に?


まさか、あの怪物に!?


嫌だ!


離して!!


どっかへ行って!!


そう叫びたいのに叫べない。


周囲からは音も消えている。


何も聞こえない。


何も見えない。


何も話せない。


そんな状況で、体になにかが触れているという感覚だけはあった。