「昨日からなんか引っかかってたんだけどさ……ナオが着てたあの服って、マキのじゃない?」


その質問にあたしは頭の中が真っ白になり、一瞬にして体中から汗が噴き出した。


マナは昨日見た写真の事を言っているんだと、すぐに理解した。


「あの服って?」


あたしはそう言い首を傾げた。


心臓はドクドクと脈打っていて、うまく笑顔になれているかどうかわからない。


「ほら、昨日の写真に写ってた服だよ。ピンクのタイトワンピース」


「あぁ……。ごめん、どんな服だったか覚えてない」


あたしは左右に首を振って見せた。


一刻も早くこの場から逃げてしまいたかった。


「そっか。最近マキはずっと羽振りが良かったし、そこにあんな写真が出回ったでしょ? なにか関係があるんじゃないかと思って」


マナはあたしの表情を伺うようにそう言った。


あたしは必死で誤魔化し続けるしかない。