あの時はナオの複製を殺してしまい、とにかく袋に詰めるだけ詰めて逃げてしまったんだ。


本物の人間を殺したワケじゃないから逃げる必要もないしゴミ袋をちゃんと捨てる時間だってあったのに。


「あの変ホテル街だし、誰かのイタズラかなー?」


「さぁ、どうなんだろうね」


あたしは苦笑いを浮かべてそう返事をした。


中身が腐った水ならあたしが疑われることだってない。


心配する必要はないと、気持ちを切り替える。


その時だった、投稿してきた弘樹があたしを見つけて真っ直ぐこちらへ向かってくるのが見えた。


あたしは咄嗟に視線を逸らせた。