サイトに視線を落としながらも、グルグルと灰色の感情が渦巻く。


でも、あたしにはお金がある。


いくらでも増やす事ができる。


後は自分の努力次第で可愛くなることだって、きっと簡単だ。


そう考えることで少しは気持ちが軽くなった。


その時だった、珍しく柚香が声をかけて来た。


「なに?」


スマホから顔を上げてそう聞くと、柚香は「話があるの。ちょっといいかな?」と言って来たのだった。