いつもと同じ日常。
毎日毎日、繰り返されるだけの日々に私は飽きていた。
憧れの高校生になった頃は、これからの青春を楽しみにしていた。
でも、その思いはいつも叶わない。
友達を作ろうと頑張っても、よそ者の私には入る隙がもう無かった。
県外から憧れて選んだこの高校だったけど、どうやら高校選びを間違えたらしい。
2年生になったある日、私にもようやく友達が出来た。
キッカケは、私の読んでいた小説だった。
「その本面白いよね!」
私には手に入らないと諦めていた友達が出来た瞬間だった。
「かえで〜!野球部の春鹿(はるか)先輩見に行こうよ!」
今日も友達になった加奈子(かなこ)が誘いに来た。
「加奈子がそんなにススメるなら1回だけ行ってみようかな?」
そんな軽い気持ちで、学校の女子に大人気の春鹿先輩が練習している様子を見に行った。
「カッコいい!」
練習している様子を見て、春鹿先輩にときめいてしまった。こんな事をどこかで待っていた自分にも気がついた。
そして、いつの間にか春鹿先輩にはつ恋をしていた。
だけど、聞きたくない声が聞こえる。
「春鹿先輩、彼女出来たんだって〜!」
「マジで!うちも付き合いたいのに〜!」
・
・
・
そんなある日の事だった。
「かえで。今日の日直だよな?このノートを職員室まで運んどいてくれ。」
担任に言われ、最悪だ…。と思いながら、3階から1階までゆっくりと歩いていた。
だが…。
キャッ!
足を踏み外し、落ちる!そう思った瞬間、ふわりと誰かに包まれた。
ノートのバサバサ!と落ちる音だけがスローモーションの様に聞こえた。
「大丈夫?」
春鹿先輩だった。
「大丈夫です!」
緊張で声が上ずる。先輩の体から素早く離れてノートを拾っていく。
「はい!落ちてたノート!」
「あ、ありがとうございます!」
まさかあの春鹿先輩がノートを拾ってくれるなんて、思っても見なかった。
「キミ、2年生のかえでさんだよね?」
私は、凄くびっくりした。だって、名前を知られてると思ってなかったから。
「2年生でたった1人の生徒会役員だって聞いてるよ?他の人は3年生なのに凄いね!仕事もよくするって褒めてたよ!」
私は、先生に頼まれて生徒会に入った。1.2年生で誰も入ろうとしなかったから、1番害のない私に声をかけてきたのだ。それで私は、なんとなくで生徒会役員に入ってしまった。
「いえ、まだまだ全然先輩方にはかないません…。」
「そういう努力家、俺好きだな。また頑張ってね?」
顔がどんどん赤くなるのが分かる。そんな綺麗な気持ちじゃ無いのに。
「あの!私、応援してます!」
「ありがとう!あのさ、連絡先交換しようよ?そうやって努力をするキミを応援したいから。」
「春鹿!また連絡先の交換してるのか?お前、俺に一回相談してから交換するって約束しただろ?」
声をかけてきたのは生徒会長だった。
「ごめんごめん!」
春鹿先輩が必死で謝る。
「かえでちゃんごめんね?こいつ俺が見とかないと、誰とでも交換するんだよ。3年前なんて200人位と交換してて、一回アドレスとか変えさせたんだよ。でもかえでちゃんなら良いかな?良い子だし!」
「生徒会長~それいつの話だよ。今ではちゃんと人を選んで交換してるって!」
「そうだな!かえでちゃん、こいつと交換してあげてくれる?」
「全然!良いに決まってます!」
「良かったな、春鹿!」
生徒会長は、それだけ言うとどこかへ行ってしまった。
•*¨*•.¸¸♪
やってしまった。
連絡先、交換してしまった。
私は、今日貰った先輩の連絡先を見てボーっとしている。
つまらない日常に色をつけてくれた先輩に、ドキドキが止まらないでいる。
こうして、私の儚い片思いが始まっていった。
これから、どんな学校生活になるのか分からないけどとても楽しみに思えた。
これからは、自分が待つのではなく、自分から行こう。
もう自分人生や運命を諦めるのは辞めよう。
毎日毎日、繰り返されるだけの日々に私は飽きていた。
憧れの高校生になった頃は、これからの青春を楽しみにしていた。
でも、その思いはいつも叶わない。
友達を作ろうと頑張っても、よそ者の私には入る隙がもう無かった。
県外から憧れて選んだこの高校だったけど、どうやら高校選びを間違えたらしい。
2年生になったある日、私にもようやく友達が出来た。
キッカケは、私の読んでいた小説だった。
「その本面白いよね!」
私には手に入らないと諦めていた友達が出来た瞬間だった。
「かえで〜!野球部の春鹿(はるか)先輩見に行こうよ!」
今日も友達になった加奈子(かなこ)が誘いに来た。
「加奈子がそんなにススメるなら1回だけ行ってみようかな?」
そんな軽い気持ちで、学校の女子に大人気の春鹿先輩が練習している様子を見に行った。
「カッコいい!」
練習している様子を見て、春鹿先輩にときめいてしまった。こんな事をどこかで待っていた自分にも気がついた。
そして、いつの間にか春鹿先輩にはつ恋をしていた。
だけど、聞きたくない声が聞こえる。
「春鹿先輩、彼女出来たんだって〜!」
「マジで!うちも付き合いたいのに〜!」
・
・
・
そんなある日の事だった。
「かえで。今日の日直だよな?このノートを職員室まで運んどいてくれ。」
担任に言われ、最悪だ…。と思いながら、3階から1階までゆっくりと歩いていた。
だが…。
キャッ!
足を踏み外し、落ちる!そう思った瞬間、ふわりと誰かに包まれた。
ノートのバサバサ!と落ちる音だけがスローモーションの様に聞こえた。
「大丈夫?」
春鹿先輩だった。
「大丈夫です!」
緊張で声が上ずる。先輩の体から素早く離れてノートを拾っていく。
「はい!落ちてたノート!」
「あ、ありがとうございます!」
まさかあの春鹿先輩がノートを拾ってくれるなんて、思っても見なかった。
「キミ、2年生のかえでさんだよね?」
私は、凄くびっくりした。だって、名前を知られてると思ってなかったから。
「2年生でたった1人の生徒会役員だって聞いてるよ?他の人は3年生なのに凄いね!仕事もよくするって褒めてたよ!」
私は、先生に頼まれて生徒会に入った。1.2年生で誰も入ろうとしなかったから、1番害のない私に声をかけてきたのだ。それで私は、なんとなくで生徒会役員に入ってしまった。
「いえ、まだまだ全然先輩方にはかないません…。」
「そういう努力家、俺好きだな。また頑張ってね?」
顔がどんどん赤くなるのが分かる。そんな綺麗な気持ちじゃ無いのに。
「あの!私、応援してます!」
「ありがとう!あのさ、連絡先交換しようよ?そうやって努力をするキミを応援したいから。」
「春鹿!また連絡先の交換してるのか?お前、俺に一回相談してから交換するって約束しただろ?」
声をかけてきたのは生徒会長だった。
「ごめんごめん!」
春鹿先輩が必死で謝る。
「かえでちゃんごめんね?こいつ俺が見とかないと、誰とでも交換するんだよ。3年前なんて200人位と交換してて、一回アドレスとか変えさせたんだよ。でもかえでちゃんなら良いかな?良い子だし!」
「生徒会長~それいつの話だよ。今ではちゃんと人を選んで交換してるって!」
「そうだな!かえでちゃん、こいつと交換してあげてくれる?」
「全然!良いに決まってます!」
「良かったな、春鹿!」
生徒会長は、それだけ言うとどこかへ行ってしまった。
•*¨*•.¸¸♪
やってしまった。
連絡先、交換してしまった。
私は、今日貰った先輩の連絡先を見てボーっとしている。
つまらない日常に色をつけてくれた先輩に、ドキドキが止まらないでいる。
こうして、私の儚い片思いが始まっていった。
これから、どんな学校生活になるのか分からないけどとても楽しみに思えた。
これからは、自分が待つのではなく、自分から行こう。
もう自分人生や運命を諦めるのは辞めよう。