「ふぅ、誰もいない。良かった‥浩二さん、物置の番号は36です。」

「わ、分かった。」

「グラスモニターのスケールを5にすると、ゼウスが分かります。」

「おっ、分かった」

「この間のように、二手に分かれて‥」

「挟むんだろ?」

「そうです。さぁ、行きますよ。」


‥ ‥ ‥ ‥


ピエールの案内で街中へ出た。


「ん?外だよな~?」

「いえ、ここはコロニーの中です。木星はガスの塊で、中核は液体ガスです。中核の表面から2万㍍の所にコロニーは浮いています。」

「ピエール、ゴメン‥頭痛くなる‥行こーよ。」

「ブロックごとに整備された街ですから、大丈夫ですよ」

「分かった。俺は右側から追って行くよ」

「はい、くれぐれも気をつけてください」