いつかは心を開けるようになる、と面倒くさくなりそう片付けていた。

まあ、その話はもういい。

そしてある日。

私は琥珀と、何故かうちに住み着いた翡翠と紅藤と一緒にリビングでくつろいでいた。

「なぁ、華子〜」

琥珀がいつもの調子で話しかけてくる。

何、といじっているスマホから目を離さずに素っ気なく答える。

だが琥珀はいつものように気にせず話を続けた。

「華子の能力って、いつ使うの？」

「契約の方なら、いつも使ってるよ」

「そっちはわかってるよ！それじゃなくて、覚えたもののコピーの方！」

私は初めてスマホから目を離し、琥珀を見る。

「確かに」

私が素直に言うと、琥珀はだろぉ〜？と自慢げに笑う。