そんな、ある日。

「華子、俺友達紹介するから、其奴と契約してよ」

「妖怪にも、友達とかあるんだ」

雑誌を読みながら、適当に琥珀に返事する。
それでも気にせず、琥珀は言葉を続けた。

「そりゃ、一応ね。でもさぁー俺一人ってのも悲しくない?」

「そうでもないかな〜。琥珀、結構騒がしいし」

「え、俺騒がしいの?」

そうだよ?とわざとらしく琥珀に言ってみる。

本当は、そこまで煩くもないけど。

「まぁいいや!今回は何人がいい?」

「じゃあ、二人」

あ、二人も友達いるかな?

「わかった!じゃあ、其奴等もここに住んでいいでしょ?」

「食費ぐらい払って」

「妖怪は、お金なんてありません」