「美子が決めたことに私は何も言わないよ。ただ、相談とか、あんな人と一緒にいると悩みも多いと思うからそういうのはほんと、随時報告すること!わかった?」
「うぅ、今、栞の頭に天使の輪が見えるよ……」
「何言ってんの。これもともとついてるから。天使栞に感謝しな!」
栞は冗談を交えながらそう言って一口オレンジジュースを飲む。
「っていうかさ、そりゃ今までは美子の存在自体、先輩知らなかったかもしれないけど、今から頑張って好きになってもらえればいいじゃん!」
「えっ、」
なんてことを思いつくんだ栞さん。
私がどう頑張ったって、由良先輩の気持ちが私に向くわけがないよ。
常に、オシャレでかわいい女の子たちに囲まれているんだから。
「いや、由良先輩が私に飽きて、ほかの女の子のところに行くまでの短い間、私は由良先輩と過ごせればそれで……」
「んあ?」
栞の怖い声。



