「…それでも、それでもいいです!!」


先輩が私のこと好きじゃないのも好きになれないのもわかってることだし、あり得ないことだから。


だから、先輩の隣にいられる資格が与えられるのならどんな理由でもいいから、私は『はい』と返事をするよ。


「…え、いいの?普通はみんなちょっと考えるのに…」


苦笑いしてる先輩もまたイケメンである。


「考える必要なんてないです!」


何が、ファンは告白をしないだ。
何が、見てるだけでいいだ。


きっと、私は自分が思っていた以上に先輩のことが好きだったみたいだ。


隙あればどうにかなりたいなんて、心の奥では企んでいたのかな。


本当に、あの由良先輩と付き合えるなんて…



「…あ、あの、よ、よろしくお願───」



───ギュッ


へ?!


へ?!


へ─────?!


突然、先輩に肩を引き寄せられたかと思うと、私は先輩の腕の中にすっぽりと収まっていた。


何これ。。。


心臓のドキドキはもう外に聞こえそうなほど。


せっかく先輩と付き合えたっていうのに、心臓破裂で死んじゃったら意味ないよ!