「デートのお誘いかよ」 次の日、興味津々の矢沢さんに報告すると、矢沢さんはそう言って鼻で笑った。 矢沢さんは冷たい男だ。 あたしの本気の恋愛を、まるでドラマか何かのように楽しんでいる。 一方、 「小沢樹とサッカー観戦!?それ、すごくいいじゃない!」 南さんは本当に羨ましそうだ。 そんな南さんを見て思う。 樹君は予想以上にすごい人なのかもしれない。 南さんをこんなにも惚れ惚れした表情にさせるのだから。