「あたし……もう一度樹さんに会って、話をします」 そう言葉に出したあたしに、 「まさか川口、小沢さんのマンションの前で待ち伏せするつもりか?」 容赦なく矢沢さんは言う。 「そういうの、ストーカーっつーんだぞ?」 「分かっています。 でも……それ以外方法がないんです!」 樹さんは小沢さんの家にいないかもしれない。 ……いや、きっといないだろう。 だって、樹さんは小沢さんの家に住んでいる訳ではないのだから。 だけど、あたしが樹さんと繋がる場所は、小沢さんの家しかないのだ。