キスごときで緊張していたら、その先になんて進めない。 ……いや、キスだって大切だ。 あたしにとっては初キス、大好きな樹君との初キスなんだから!! 「……キスしていいよ」 いつまでも鳴り止まない胸を押さえ、樹君の手をぎゅっと握りしめて、ふらつく足で必死に歩いた。 明日、すごく楽しみだよ。 樹君の勝利を心待ちにしてる。