「樹はアンタの言葉で元気をもらって、アンタの言葉で前を向けたんだぞ?」 あたしの……言葉。 あたしは毎日が必死で、樹君にどんな言葉をかけていたのか分からないほどだ。 だけど、戸崎柊の言葉が本当なら……すごく嬉しい。 嬉しいなんて一言で表せないほどに。 好きな人を元気付けられるって、こんなに素敵なことなんだ。 「樹君に…… 会いたいです」 そうこぼしてしまった。