天使の傷跡


「家で過ごすだけでも満足だけど、たまには外でデートしよう」

「…え?」

頭を撫でる柔らかな感触があまりにも心地良くて、思わずぼーっとしていた意識がその言葉に急速に現実へと引き戻されていく。

「っ、で、デートっ?!」

「反応おそっ!!」

ぶはっと噴き出されたけどそれどころじゃない。

「ほんと、お前のリアクション一つ一つが俺のツボに入ってしょうがない。
…というわけで明日は外デートに決まりだな」

何が「というわけで」なんだ?!

そうつっこみたいのに相変わらず私は口をパクパクさせるばかり。
そんな私の体ごと抱き起こすと、課長は一人とっても満足そうに頷いてみせたのだった。