「ど…して…」 涙も雨もわからなくなっていたけど、 どうやら涙は出ていたらしく、 涙声になっていた。 湊は、人目につかない駅の近くの公園に 連れてきてくれた。 屋根のある小さな空間にあるベンチに 二人並んで座った。 さっきのジャージは ありがたくシャツの上から 着させてもらっている。 「…」 「お前、あいつに会ったのか」 あいつってのは、 もちろん隼人のことだろう。 「…」