7月のはじめ。 梅雨の憂鬱な雨の日。 あたしたちのクラスに季節外れの 転校生がやって来た。 「布施朱理です。 朱雀の“朱”に、 理科の“理”で“あかり”って読みます。 よろしくお願いします」 とっても美人ってわけじゃないけど、 どっちかといえばサバサバしてて すぐにみんなと打ち解けてしまうタイプの 女の子だった。