<真琴side>


あの夜から、お兄ちゃんはしばらく学校でいつものように過ごした。


このことはクラスメイトたちには話さないように口止めされたから、今も黙ったままでいる。


それにしても、本当に5歳も年上かと思わせるほどお兄ちゃんはクラスになじんでいた。


…こんなことクラスメイトが知ったら……ダメだダメだ。


「真琴、今日放課後空いてる?」