<祐side> 渓と会ってから、だいぶと過ぎた。 俺はまた引っ越して来た時のような生活を送っている。 あの一件以来、綾音ちゃんは俺に声をかけてこなくなった。 もしかしたら、俺の悪口を言いふらしてるかもしれない。 …でも、いいんだ。 いつかみんなの心から俺自身の存在が消えていくのだから。 今を気にしても仕方がない。 それに、真琴を見放した俺が他の子に近づくなんてとんでもなくできない。 そんなとある日に、渓からメールがきた。