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(……声が聞こえたのは、此処か)


ジェフが辿り着いたのは、当初の目的地であった教会だった。


聞き耳を立てている扉向こうからは、微かに人間の泣き声と話し声が聞こえる。


深呼吸し、右手でバタンッと扉を開けて素早く銃を構え直す。


中では神への祈りを捧げる場所で左右に大きく揺れながら、固まっている男2人に襲いかかろうとするそれがいた。


冷静に標準を定め、躊躇することなく両足に銃弾をぶち込む。


「なっ、なんだ、貴様は！」
「自分たちは、人間だ！ 撃たないでくれぇ」

襲われようとしていた男2人は、見たところ無傷のようだ。

倒れ込んだ屍人に近づけば、祭壇の裏には髪をひとつに纏めた10代の少女と、小学生ほどの女児が息を潜めていることに気付く。


唸り声を上げる屍人にトドメを刺し、銃を下ろして敵意の無いことを示せば、祭壇に隠れていた女児が姿を現し、目を輝かせた。


「おにいちゃん、すごい！ あのバケモノを倒しちゃうなんて！ ……もしかして、わたしたちを助けに来てくれたの？」