グレグリーとギルバートは路地裏を抜けるも、イアンが路地裏の出口直前でピタリと足を止めてしまったのだ。
だらんと腕を脱力させ、指からはハンドガンをガチャンッと地面に落とす。
動きを止めたふたりを狙って、化け物が次々に集まってきてしまった。
イアンの分まで射撃を続けるジェフだったが、先に立っている彼が道を塞いでいては、動きようが無い。
「おい、イアン。どうした、」
近付き、左肩を掴んで身体をこちらに向けさせると……
「ゔ、あぁ、」
ギョロギョロと不規則に黒目を動かし、口からは唾液を滴らせている仲間の顔があった。
噛まれて負傷した右腕が、衣服の上からでも分かるほど、激しく脈打っている。
「アイツら、あんなとこで立ち止まって、何してるんだ?!」
後方を振り返り、異変に気付いたギルバートは、ふたりに群がる住民の足を狙い、次々と銃弾を撃ち込む。
「イアン! ジェフ! 早く走ってこい!」
先頭を走っていた隊長のグレグリーにはイアンの背中しか見えず、彼の異変に気付いていない。
見通しの良い広場に出たふたりの周囲にも、ゆっくりと住民が集まって来ていた。
その中には特殊部隊の肩書きを着た、仲間の姿もある。
仲間、というよりは本能のままに彼らを食い殺そうと牙を剥く、化け物に成り果てていた。
だらんと腕を脱力させ、指からはハンドガンをガチャンッと地面に落とす。
動きを止めたふたりを狙って、化け物が次々に集まってきてしまった。
イアンの分まで射撃を続けるジェフだったが、先に立っている彼が道を塞いでいては、動きようが無い。
「おい、イアン。どうした、」
近付き、左肩を掴んで身体をこちらに向けさせると……
「ゔ、あぁ、」
ギョロギョロと不規則に黒目を動かし、口からは唾液を滴らせている仲間の顔があった。
噛まれて負傷した右腕が、衣服の上からでも分かるほど、激しく脈打っている。
「アイツら、あんなとこで立ち止まって、何してるんだ?!」
後方を振り返り、異変に気付いたギルバートは、ふたりに群がる住民の足を狙い、次々と銃弾を撃ち込む。
「イアン! ジェフ! 早く走ってこい!」
先頭を走っていた隊長のグレグリーにはイアンの背中しか見えず、彼の異変に気付いていない。
見通しの良い広場に出たふたりの周囲にも、ゆっくりと住民が集まって来ていた。
その中には特殊部隊の肩書きを着た、仲間の姿もある。
仲間、というよりは本能のままに彼らを食い殺そうと牙を剥く、化け物に成り果てていた。



