「じゃあ、楓は俺のことが好きって、そういう事でいいの?」
「うん」
信じられない、という顔で私を見つめる始。
そりゃそうだよね。
今まであんだけ色んな片想いの話をしてきたんだから。
私、作家になれるんじゃないだろうか。
「なんで、ずっと、ウソなんか」
「だって、始、好きな人がいるって言ったから」
結局それは、私ってことでいいんだろうか?
少し冷静になった頭が、どうしても期待させる。
だってあのキスも、あの言葉も、期待するに決まってるじゃん。
「その、好きな人は…誰だったの?」
期待するよ。でも不安にもなるよ。
いつだって片想いは、期待と不安でいっぱいだから。
「わかれよ。今の流れで」
「わかんないよ。ちゃんと言ってよ」
好きって言ってほしいよ。
「好きだよ、楓。俺の好きな人は、初めて話したあの時から、お前だったよ」

